
なぜ今、ビジネススクールで「哲学」なのか?
― 我々はどこから来て、今どこにいるのか。
我々はどこへ進むことができるのか ―
講師: 西 研(大学院大学至善館 教授)
場所:至善館キャンパス(東京 日本橋) & オンライン(Zoom)
2026年2月16日(月)19:00〜20:30
第二次世界大戦後しばらくの間、先進国の多くでは、人々の多くが「中間層」として安定した生活を送ることができていました。ところが21世紀に入って以降、経済格差は拡大し、社会の分断が進み、民主主義的な合意形成はますます難しくなっています。
国際関係に目を向けても、戦後築かれてきた国際協調の枠組みは揺らぎ、戦争や紛争が再び身近なものになりつつあります。さらに、環境・資源問題についても、決定的な解決の道筋はいまだ見えていません。
私たちは今、経済・政治・国際秩序・環境といった、社会の根幹に関わる仕組みそのものが問い直される時代に生きています。
至善館が、世界に先駆けて「哲学(そしてリベラルアーツ)」をカリキュラムの軸に据えているのは、このような時代においてこそ、物事の表層ではなく、その土台にある考え方や前提を問い直す視点が不可欠だと考えているからです。
その理由は大きく二つあります。
■ 理由1:哲学者たちが、現代社会の「設計図」を描いたから
私たちは現在、民主主義と資本主義を基盤とする社会に生きています。この社会の基本構造は、18〜19世紀の近代哲学者たちによって構想されました。
近代の哲学者たちが思い描いたのは、安全・平等・自由を土台とする社会でした。それは、それ以前の社会を根本から変えようとする、きわめてラディカルな構想だったのです。
この設計図を知ることで、なぜ現代社会が行き詰まりを見せているのか、何が機能しなくなっているのかが見えてきます。
■ 理由2:哲学は「原理」まで考え抜く学問だから
哲学は、「そもそも何が前提なのか」「本当にそう考えるしかないのか」と、思考を根本まで掘り下げる学問です。
哲学を学ぶとは、知識を得ることではなく、自ら問い、考え抜く姿勢を身につけることでもあります。この姿勢こそが、不確実な時代のリーダーに不可欠な力です。
本体験授業では、近代哲学者の構想から現代社会を見つめ直し、なぜ今ビジネススクールで哲学を学ぶのかを体感していただきます。
「なぜ世界は不安定なのか」
「私たちはどんな社会をつくろうとしているのか」
その問いの出発点を、ぜひこのオープンクラスで体験してください。
当日のタイムライン
19:00 至善館の概要紹介
19:10 体験授業
20:00 至善学生との対話
20:15 Q&A
20:30 終了(終了後、キャンパス参加者向け懇親会あり)
講師

西 研(大学院大学至善館 教授)
1957年鹿児島県生まれ。東京大学大学院修了。京都精華大学助教授、和光大学教授、東京医科大学教授を経て現職。
Eテレ「100分de名著」ニーチェ、ルソー、カント、フッサールの回担当。
