鵜尾雅隆特任教授による体験授業「共感が生みだす社会イノベーションの可能性」が開催されました
2023年04月15日
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4月3日(月)オンラインにて、鵜尾雅隆特任教授による体験授業「共感が生みだす社会イノベーションの可能性」が開催されました。

 

急速な少子高齢化、子どもの貧困、孤独死など、多様で細分化された社会問題が山積する日本において、財政が逼迫している行政だけにその解決を委ねることはできなくなっています。

鵜尾特任教授は「価値観の違うプレーヤーと共通フィールドを設定する力が、共感力を発揮する上で極めて本質的な力。共感の連鎖は、”ドミノ倒し”のように小さな変化を大きなうねりにすることができる。ただ、ドミノとドミノの間に間隔があるとドミノは倒れない。その間隔を埋めてくれる支援者・協力者・理解者がいると、『共感』のエネルギーが連鎖し、加速度的に社会問題を解決することができる」と語ります。

 

質疑応答では、ソーシャルセクターで働く参加者を中心に、実際の現場で感じる課題感などについて質問が寄せられました。「普段から共感を喚起するような働きかけを意識しているが、技術と感情のバランスをとるのが難しいと感じている。」「同じ組織でも各部門で共感の対象が異なるように感じる。共通フィールドを設定する力も大事だが、共感の質を上げるというアプローチもあるのではないか。」鵜尾特任教授は「技術的に共感性を創出することと、主観的に共感することのコンフリクトで『共感疲労』が起きることは言われている。最適解は自分で見つけるしかないが、自分自身の共感性体質を上げる、つまり、色々なテーマに共感できるベースを上げておくことは有効です。」と回答しました。また、「共感のアンテナが多様な組織は、社会イノベーションの観点からはむしろ好ましい状態。一方で、それらを昇華させていく仕組みも重要であり、個々の物語を共有することで、それぞれ大事にしたいものがお互いの共通理解になって共感性の連鎖を起こすことはありえます。」と言及しました。

 

大学院大学至善館では、社会のあらゆる課題そのものへの本質的理解、そして課題を解決するための方法論を得るためのカリキュラムが設計されています。鵜尾特任教授は「一般的なビジネススクールでは、パソコンのアプリケーションが学べるが、至善館ではOSが変わる(考え方そのものに変化が起こる)」といいます。皆さんもぜひ、至善館での学びによって、世の中の見方が変わる体験をしてみませんか。

 

 

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