至善館 第6期修了式 ― 未来へ旅立つ78名のリーダーたち
2025年06月18日
プレスリリース
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2025年6月14日、大学院大学 至善館は、第6期修了生の旅立ちを祝う修了式を東京・日本橋のキャンパスで開催しました。本年度は日本語クラス43名、英語クラス35名、あわせて78名の修了生が巣立ちのときを迎え、国内外から多くの来賓・ご家族・教職員・関係者がその姿を見守りました。

式典は、対面とオンラインのハイブリッド形式で行われ、日英バイリンガルで進行。至善館らしく多様性と一体感が共存する、温かくも厳かな時間となりました。

野田学長からの祝辞と、ゲストによるキーノートスピーチ

 

 

開会にあたり、学長兼理事長である野田智義より、2年間のプログラムの総括とともに、卒業後から始まるそれぞれの挑戦の旅路に向けて餞の言葉が送られました。

 

続いて、2名のキーノートスピーカーによるスピーチが行われました。まずは駐日メキシコ大使のメルバ・プリーア様より、心のこもったビデオメッセージが寄せられました。メルバ・プリーア大使は、「人生は計画通りに進まなくても、道は必ず拓ける」と語り、自身の外交官としての原点となったエピソードを紹介しました。さらに、変化する社会に向き合い続けるため「学び続ける姿勢」と他者を鼓舞し協働を導く「真のリーダーシップ」の重要性を卒業生に力強く伝えました。

 

 

続いて、パナソニック コネクト株式会社 代表取締役 社長 CEOの樋口泰行氏が登壇。世界が不確実性に満ちている中で、日本が国際競争力を失った要因を「変化への適応力の欠如」と指摘。変化を察知し、自らの戦い方を設計できる戦略的思考と、それを実行するリーダーシップ・組織変革力の重要性を強調しました。

 

 

卒業生による、自分に贈る3つのキーワードに込められたメッセージ

 

 

式典の中心となったのは、修了生一人ひとりによる「3つのキーワード」の発表と学位記の授与です。各自が2年間の学びと内省を経て、自らのリーダーシップの旅を支える言葉を選び、30秒のスピーチとともに壇上で発表しました。こちらに一部をご紹介します。

「ヒューマニズム」。人間の本質って、やっぱり人間性とか共感とか、つながりなんじゃないかと思っています。二つ目は「主客合一」。主体と客体が一体になるような感覚に、10年後くらいには少しでも近づきたいな、と思っています。最後は「高潔」。うまく生きるよりも、まともに生きる、そういう選択をし続けていきたいです。

 

ただ情報を得ることじゃなくて、相手の立場や価値観を深く知るための「理解」。その理解をベースにして、モノやサービスにとどまらず、社会を変えるような何かを創り出す「創造」する力。それを実現するための「挑戦」に踏み出す勇気です。この三つを胸に、これからも変革を目指していきたいと思います。

 

来週、今所属している団体の理事長に就任することになりました。そんな私に送りたいのは「対話」「胆力」「共感」の三つです。至善館での学びがなければ、この役を引き受けていなかったと思います。卒業後は、難しい役割を担うわけですが、ここにいる仲間と歩んでいきたいと思います。

 

講義で教えてもらった”沼地を渡る”という話がずっと心に残っていて、自分が事業を始めた時のことを思い出しています。大切したいことは、「高潔さ」を持って人から支えられる存在であること。途中で折れそうになっても「克己」を持ち奮い立ち続けること。そして、沼地の先にある未来、「ビジョン」を仲間と共有し続けること。この三つを大事に、これからも歩んでいきたいと思います。

 

この20ヶ月、「リーダーとは何か」をずっと考えてきました。自分がたどり着いたのは、「信」念が一番大事だということです。そしてその信念は、良い「願」いから生まれる。これは、親鸞の「信は願より生ずれば」という言葉にヒントをもらいました。その願いと信念を持ち続けるために、「学」びを終わらせないこと。これが自分のリーダーとしての覚悟です。

 

アルムナイ幹事からの決意、そして未来へ

式の終盤では、日本語・英語両クラスのアルムナイ幹事が登壇し、今後の同窓ネットワークの活性化や、互いの成長を支える場づくりへの意気込みを語りました。

 

最後に、サンドラ・ウー評議員会議長からメッセージが贈られ、「これからの社会を支えるリーダーとして、至善館で得られた仲間と共に挑戦を続けてほしい」と締めくくられました。

 

卒業生の皆さま、本当におめでとうございます。これからのリーダーシップの旅が、実りと学びに満ちたものとなりますように!

 

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