【開催報告】インド・デリーにてフィールドスタディ「INDIA TREK 2025」を実施 —— 混沌と成長の最前線で学ぶリーダーシップ
2025年12月17日
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至善館では、2025年12月8日(月)から12日(金)の5日間にわたり、インド・デリーおよびグルガオンにて、フィールドスタディ「INDIA TREK 2025」を開催しました。

本プログラムは、インドにおけるリーダーシップ教育の拠点であり、至善館の提携校である「School of Inspired Leadership(以下、SOIL)」との協働により実施されました。今回は、Class of 2027(日本語・英語クラス合同)有志20名の学生が参加し、各言語クラスや国籍の壁を越えた「World Classroom」での学びに挑みました。

 

インドという「レンズ」を通して世界を見る

現在、世界一の人口と急速な経済成長を誇るインドは、多様な宗教・文化が混在し、開発と伝統、富と貧困が同居する「21世紀世界の縮図(Microcosm)」です。
本トレックでは、単なる視察旅行にとどまらず、インド社会のリアリティに深く没入することで、学生自身が自国や世界、そして自身のリーダーシップ観を相対化し、再定義することを目的としています。

 

プログラム・ハイライト

今回のフィールドスタディは、大きく分けて「精神性と社会課題」「対話と共創」「経済のダイナミズム」の3つの側面から構成されました。

 

1. 歴史の重層性と社会課題の現場へ

プログラム前半は、SOIL創設者アニル・サチデフ氏による「Inspired Leadership」セッションで自己の内面を見つめることからスタートしました。
その後、学生たちはオールドデリーやニューデリーの喧騒の中に身を置き、モスクや寺院を巡る中でインドの多様な精神性を五感で体感しました。また、グルガオン近郊の農村ではNGO「Navjyoti Foundation」を訪問。急速な発展の裏にある格差や社会課題に向き合い、現地の方々との対話を通じて、草の根から社会を変えようとするリーダーシップのあり方を学びました。

 

2. 次世代リーダーたちとの共創

滞在中、学生たちはSOIL主催「Inspired Leadership Conference(ILC 2025)」に参加しました。「Circular Economy(循環型経済)」をテーマに掲げた今年の会議では、SOILのMBA学生や卒業生、現地の高校生らと共にセッションに参加。
バックグラウンドの異なる同世代の若者たちと、持続可能な未来について熱いディスカッションを交わし、日印の視点を交差させる貴重な交流の場となりました。

 

3. 経済成長とイノベーションの最前線

インドビジネスの現場視察では、インド通信最大手「Airtel」および、商用車製造の合弁企業「VECV社(Volvo Eicher Commercial Vehicles)」を訪問しました。
巨大市場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の戦略や、グローバルパートナーシップによるものづくりの現場を目の当たりにし、世界経済を牽引するインド企業のダイナミズムとイノベーションの息吹を肌で感じ取りました。

 

学びの統合:内省と新たな視座

最終日にはSOILの新キャンパスにて、全行程を振り返る「Self-Reflection Workshop」を実施しました。インドにおけるヨーガ瞑想の呼吸法伝授から始まり、インドという強烈な異文化環境(コンフォートゾーンの外)で得た気づきを言語化し、SOILの学生たちと共有。
「カオス」とも形容される複雑性の中で、学生たちはグローバルリーダーとして必要なマインドセットを体得し、それぞれの視座を一段高く引き上げる機会となりました。

 

至善館では、今後もこうしたフィールド体験を通じ、理論と現実世界を結びつける実践的なリーダーシップ教育を展開してまいります。

 

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