「対話」は、互いの世界をつなげる架け橋になる。第6期生の最終ゼミ発表会が開催されました
2025年04月30日
プレスリリース
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4月26日から27日にかけて、至善館では6期生による最終ゼミ発表会が開催され、Shashiprabha Warnasooriya Mudiyanseleさん(英語クラス)と青木 惇さん(日本語クラス)が、教員とクラスメイトによる投票の結果、最高評価を獲得しました。

 

全体ゼミ発表会では、2年生が至善館での20ヶ月に及ぶ学修の成果として独自のビジネスプランを発表します。

 

Shashiprabhaさんは、スリランカにおける生理用品へのアクセス不足が女性の教育・健康・労働に与える深刻な影響を指摘し、その解決策として、バナナの茎から作る低価格かつ生分解性のナプキンの製品化を提案し、地域社会と協力しながら持続可能かつ収益性のあるビジネスモデルを構築、タブーや環境問題にも取り組むプランをプレゼンテーションしました。

 

青木さんは、がん検査を血液検査で簡便・安価に行える仕組みを提案しました。高精度かつ普及可能な検査装置を用い、定期健診と併せて受診できる体制を構築し、早期発見率の向上と社会的損失の軽減を目指すことを新しい事業として発表しました。

 

 

その発表会の中で、至善館での生活を振り返り、一人の学生から印象的なストーリーが語られました。

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入学当初、私はNPOに15年以上関わってきたキャリアを持ちながらも、クラスメイトからは、「NPOなんて怪しい」と面と向かって言われたことがありました。
価値観の違いに戸惑い、正直「ここでやっていけるのだろうか」と不安を感じた瞬間でした。

でも2年たった現在、その発言をした人が子ども食堂にエプロン姿で来て、一緒にジャガイモの皮をむき、子どもたちのために働いている姿がありました。掃除まで手伝ってくれた彼の姿を見たとき、心から「本当に人の意識って変わるんだ」と思いました。

 

至善館で学んだ2年間、経営やファイナンスなどMBAで学ぶべき知識はもちろん得られましたが、私にとって最も大きな学びは「異なる世界の人と深く関わることで得られる変化」でした。

最初は交わることのなかった価値観が、2年間の至善館のクラスで行われた深い対話を通じて、少しずつ溶け合い、理解に変わっていく。

 

至善館は、まさにその「場」を提供してくれた場所でした。

ビジネスの世界で活躍してきた人が、社会課題と出会い、考え方を再構築する。
逆に、社会的な活動をしてきた人が、経営の知恵や視点を学び、新しい発信力を得る。

 

その両者が同じ教室で、深夜まで議論して、共に汗をかく。
その積み重ねが、見える世界を少しずつ変えてくれました。

多様な他者と出会い、対話を通じて自己を問い直す2年間。
それは、単なるMBAの学びを超えた「人生の転機」になりました。

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至善館では、学生のみなさんの構想の実現を期待するとともに、実現に向けた支援を行っていきます。

皆さん、お疲れ様でした!

 

 

 

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