【社会イノベーション創出奨学金 奨学生インタビュー】 第8期生 今村 翔さん「社会課題に向き合う“軸”を探して ― 問いと実践を行き来する学び」
2026年01月14日
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今村 翔さん(Class of 2027|一般社団法人ソーシャル・イノベーション・パートナーズ ヴァイス プレジデント)

 

社会イノベーション創出奨学金は、社会課題解決に取り組み、社会イノベーションを生み出そうとする実践者の方を対象とする奨学金です。2025年8月に入学をした、奨学生第2号の今村 翔さんにお話しを伺いました。

– まずは、自己紹介をお願いします。

今村です。ソーシャル・イノベーション・パートナーズ(SIP)で働いています。社会課題に向き合う組織に対して、中長期の資金提供と、組織・事業強化の経営支援をしています。

– これまでは、どんなキャリアを歩んで来られたのですか?

SIPに参画する前は、総合商社とコンサルティングファームで働いていました。

社会課題には、大学時代のゼミで関心を持ち始めました。当時で言えばホームレス問題など、社会的に弱い立場にある方々の課題について、現地に伺いながら学ぶ、フィールド・ワーク中心のゼミでした。ゼミを運営する弁護士の先生から、「君たちは恵まれた環境にいるのだから、社会に貢献する義務がある」という趣旨の言葉を、繰り返し受け取っていました。

その後、すぐに行動へ移せたわけではありませんが、この言葉は心に残っていました。

大学卒業後は総合商社で、海外発電所への事業投資をしていました。数年経った頃、大学時代の友人たちと集まり、夜遅くまで話していた飲み会が転機になりました。細かい話まで覚えていないのですが、そこには、学生時代からの問題意識をそのまま持ち続け、NPOなど社会課題の現場で動いている友人たちがいました。その姿を見て、引っ掛かりとして残っていた思いが、とても強くなりました。同時に、友人たちとは異なるビジネスに一歩目を踏み出しているからこそできる貢献をしたい、と考えるようにもなりました。

そうした思いから、コンサルティングファームを経て、現在のSIPに参画しています。

― なぜ至善館に出願しようと思ったのですか?

ひとつは、経営を学び直す必要性を強く感じるようになったからです。

実務では意思決定に関わってはいましたが、組織・事業強化を実現するにあたり、判断や考え方を体系立てる必要性を感じていました。また、非営利組織の理事をするなど複数の組織の経営に向き合う中で、より総合的な実力がなければいけないと感じていました。

もうひとつは、SIPで協働する組織のリーダーの方々のように、自分が心から実現したい社会の姿、向き合う社会課題は何かを、考えたいと思ったからです。私は、ビジネス・ソーシャルの人材の往来に課題を感じていますが、こうした問いを見つめ直したいと思っていました。

至善館のことは、野田智義学長の著書『リーダーシップの旅』を読んだことがあり、創設当時から知っていました。通常のMBA的要素に加え、リーダーシップを掲げ、ビジネス・ソーシャルといったセクターや世代の多様性があることも魅力に感じていました。ただ、出願となると現実的なハードルがあります。2年間、仕事との両立、学費、そして小学生になったばかりの娘との時間。簡単に決められる状況ではありませんでした。

そうした中で背中を押してくれたのが、社会イノベーション創出奨学金の存在と、すでに至善館で学んでいた方々のお話でした。学習時間の確保や生活との両立について具体的な話を聞く中で、「工夫次第でやっていける」と思えました。

また、教員や卒業生と話す中、どなたからもそれぞれのリーダーシップを感じられたことも大きかったです。

こうした事を経て「今、至善館で学ぶべきだ」と腹を決め、出願を決めました。

― 入学して5ヶ月ですが、どのような学びがありますか?

至善館の学びは、問いと実践を行き来することが前提であると感じます。

授業では「あなたは、どう決断し、どう行動するか」を問われ続けます。当然知識のインプットもありますが、それ以上に、自分がなぜそのように受け止めたか、その根元を掘り続ける感覚です。これは、リベラルアーツに限らず、実務的な科目でも貫かれています。

そうして得た気付きは、実践でも活きています。経営的なフレームワークを使うような場面もありますが、特に意思決定における判断軸を考えていく時に、強く影響を受けている実感があります。そこで得た感覚や問いを、また至善館に持ち帰る。この行き来が、私の中ではとても重要になっています。

その際に大きいのが、仲間との対話であり、その対話の質を支えているのは至善館の文化やそこで共有されている空気感だと思います。価値観が一致しなくても対話はできる。真摯に求め合い、考えを揺さぶりあい、高め合える。心理的安全性の高い場を、至善館が丁寧に作り上げてくれているからだと感じます。こうした場と仲間は、改めて得難いものだと思っています。

入学する前の面接の時に面接官の方から「至善館は、問いを持っている人には合う場所だと思いますよ」と言って頂いたことは、本当にその通りだと実感しています。

― 2年間の抱負を教えてください。

抱負は、人生をかけて取り組みたい社会課題を見つけることです。今はそのテーマを模索している段階です。至善館での2年間、多くの方々と対話し、様々な課題に向き合うことで、自分の進む道をより具体的な形にしていきたいと思っています。

また、至善館での学びを後押ししてくれている所属組織や協働している組織の方々にも、これまで以上に貢献できるようになりたいと考えています。

【参考リンク】

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