枝廣淳子教授による体験授業「東洋思想にみるリーダーシップ入門」が開催されました
2023年04月03日
印刷する

 

3月27日(月)オンラインにて、枝廣淳子教授による体験授業「東洋思想にみるリーダーシップ入門」が開催されました。

 

体験授業では、「至善館」という学校名が、四書五経の一つである『大学』にある「大學之道、在明明徳。在親民。在止於至善。」という一節に由来しており、「この上もない善、最高の善を目指す」という意味があることが紹介されました。また、『書経』や『貞観政要』の一節についても解説し、ビジネススクールで東洋思想を学ぶことの意義について触れました。

 

「VUCAといわれる、私たちが今生きている激動の時代において『ぶれない軸』をどう作るか、東洋思想はそのヒントを与えてくれる。東洋思想は宇宙論であり、人間論、リーダーシップ論でもあり、知恵の宝庫。一人ひとりの生き方の行き詰まりをも打開してくれる力がある。この200年間ほどは西洋思想が広く受け入れられてきたが、今、揺り戻しで東洋思想の価値が見直されており、両者でバランスを取る必要がある。」と枝廣教授は語ります。

 

質疑応答では、参加者から「『貞観政要』で紹介された諫言について、自身の経験を振返ると、時間が経ってからありがたみがわかるものの、その場では素直に受け入れられない。」といった感想が述べられました。枝廣教授は「誰しもそうであるということをまず受け止めた上で、感情を揺さぶられた時に相手にぶつけるのか、思い止まるのか。私は一呼吸おいてから、伝えづらいことをあえて伝えてくれたことに対して『ありがとう』と言うようにしている。もう一つの手段として、『今日は何でも言ってね』というような時間や場を、意識的に設定することも有効です。」との提案があり、「諫言を求めるための仕組みや制度、役割を作ることは、組織においても個人においても、己の弱さに打ち克っていくためにとても重要です。」との示唆ありました。

 

大学院大学至善館では、20世紀型ビジネススクールの仕組みが陳腐化し、通用しなくなっている中、ビジネスリーダー教育の22世紀に向けて、あるべき姿を世界に提示すべく挑戦しています。東洋思想をはじめとしたリベラルアーツの授業がカリキュラムに含まれている点は、他のビジネススクールにはない本学の特徴です。皆さんもぜひ、世界に遍在する課題を解決する解を、東洋思想に受け継がれている教えから探ってみませんか。

 

次回以降の開催イベント情報はこちら

  • share:

page top

page top